(再転換期)
(あらすじ)
おき子はこれまで頑張ってきた朝起きを
ようやく諦めることができそうだ
でも 今日の起床も朝6時だった
〈シーン〉
ハヤオ「これからの、新しい僕たちの生活
乗り越えなければならないことが
きっと山ほどある
だからこれは、その、つまり
ふたりに用意された
試練なんじゃないでしょうか
今、試されてるんじゃないかな
これを乗り切ったら
未来が待ってい…
…いや、そんなきれい事を
言いたいんじゃない
えっと、…」
ハヤオ立ち上がって
前に進みながら
ハヤオ「行かないでほしい
そしてもうそんなにがんばらないでほしい
おき子さん!ぼくがいるから…!」
言った瞬間に側溝に落ちる
(音楽)
「朝☀おき子さん」step34「私らしく僕らしく」
ハヤオ、側溝から這い上がりながら
おき子ナレーション
「こんなハヤオさんは
見たことがなかった
彼は少し震えていた」
おき子、ハヤオにあっけにとられつつ
ハヤオの姿は勇ましい
なにか大きな吸引力で惹きつけられるのを感じる
おき子の心拍数は120を超えている!
おき子は静かに目をつむる
覗き込むハヤオ
ハヤオ「寝てるやん!」
おき子膝を抱えて
うなだれている
ハヤオ「いつもならおき子さん
とっくに寝てる時間ですね…」
ハヤオ、おき子を背中におぶる
背中で泣いてるおき子
側溝に落ちた二人はボロボロである
風見鶏がゆっくり回る
星月夜
<シーン>リビング/朝
(おき子ナレ)
「目が覚めたのは6時だった
そう、朝の6時」
ハヤオさんの寝室
ハヤオさんの寝ているのを確認するおき子
おき子、もう一度布団に入るも眠れず
〈回想〉
前に進みながら
ハヤオ「行かないでほしい
そしてもうそんなにがんばらないでほしい
おき子さん!ぼくがいるから…!」
あのときのハヤオ
〈回想終わり〉
おき子、昨夜の興奮で
眠れず
体を起こし布団から出る
おき子「起きるか…」
暖炉に火を入れ
お湯を沸かし
コーヒーを淹れる
すべてが丁寧な所作である
ハヤオ起きてくる
ハヤオ「あーなんか、体が痛い」
腰に手を当て伸びをしながら
ハヤオ「少しは腫れひいたかな」
おき子「そんな、顔で、会社いくの?」
ハヤオ「さすがに嫁に蹴り入れられたって
言えないけどw
営業じゃなくてよかったよ
早めに帰るから
そんときにまた話せる?
それと、もう…」
おき子「え?」
ハヤオ「もう朝起き
しなくていいからね」
おき子「…うん」
(微笑んで)
(おき子ナレーション)
「その後
私はもう一度布団の中に入ったけど
眠れず」
おき子「睡眠不足のはずやのに」
ストレッチをして、部屋の掃除を少し
ゴミを出し
買い物に行った
遊歩道には銀杏の葉が散り風に舞っている
心のつっかえ棒が取れたみたいに脱力
ベンチには仲の良さそうな老夫婦が座っていたが
立ち上がってあるき出す
空いたベンチに座る
ハラハラと銀杏の葉が舞っている
OKITE「いったん気持ちを
整理してみましょう」
バックから
OKITEの声が聞こえてきそう
〈回想〉
もう、朝起きしなくていいからね
〈回想終わり〉
(おき子心の声)
「そんなことを
人から言われたの
初めてやな」
(おき子ナレ)
「朝起き出来ない自分がずっと嫌だった
人生に起きる失敗は
いつも朝起きれないことが原因だと思ってた
何度も頑張って、何度も諦めて
(公園のサッカー少年をみながら)
でもようやく、本当に諦められる気がする
これが私
朝起き出来ない人として
生きればいい
朝起きしなくていいからね
そんなパートナーと巡り合ったのだ
軌跡だ
朝起き以外だったら私
できることはたくさんあるのだ
また仕事を始めてもいい」
サッカー少年ゴールをキメるも
惜しい!バーに跳ね返される
でも、手応えを感じてる少年
〈シーン〉
夕飯の支度をしていたら
ハヤオさんが帰ってきた
おき子「生ハムと銀杏」
ハヤオ「美味い!」
おき子微笑む
ハヤオ「あ、僕もおかわり」
空のワイングラス
(おき子心の声)「そういえば
小生って言わなくなっている!
いつからやろ…?」
おき子でっかいあくび
さすが眠いわ
夜
朝
(汽笛の音)
(おき子ナレーション)
「ゆっくりするはずが
また6時に目覚めてしまった」
つづく
毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその34
朝は一日お家で一番んストレスに強いんだって
「朝☀おき子さん」また来週!