(暗雲立ち込める時期)
(あらすじ)
起床失敗2日目
ハヤオが頼りない男に見えだす
ハヤオは気が小さいだけの人間なのではないか?
<シーン>キッチン食事/日曜日の昼下がり
おき子とハヤオ
昼食のパスタを食べながら
テーブルの、透過ディスプレイを見て
おき子「引き出物ね〜〜〜
こーゆーのって、なんやわからんなるな
ありすぎて、選ばれへんわ
かといって、選べるギフトなんちゅーのもな
味気ないかなぁ」
ハヤオ「そうですね」
おき子「どーしよ」
ハヤオ「ん〜〜…」
(おき子心の声)「こんなときOKITEなら
このギフトが向いてるとか
人気があるとか、印象がよくなるとか
オススメのギフトを即座に決めてくれるやろう」
悩んでるハヤオの姿
ハヤオ「ん〜〜…」
(おき子心の声)「ハヤオさんがどんくさいアホに見えてきた」
ハヤオ「おき子さんがいいと思うものでいいんじゃないですかね」(口の横にパスタの切れ端をつけながら)
おき子「…」(あきれてるかんじ)
おき子、ハヤオさんを見る目が変化
たよんなーい男に見えてきてる
(OKITEと比べだす、ハヤオさんへの不信)
タイトル「朝☀おき子さん」
step26「未来の選択肢」
<シーン>遊歩道/夕暮れ、買い物帰り
おき子買い物袋を手に
OKITEを入れたカバン肩から揺らしながら
ゆっくりと歩いている
OKITE「最近の起床失敗の原因は
ストレスによる自律神経乱れにあります」
おき子「わかってるわよ
OKITEが変なこと言い出すからや
ハヤオさんのこと」
OKITE「どこに惚れたんですか?」
おき子「なに?ハヤオさんの?優しいとこ
あと、ちゃんとしてるやん」
OKITE「優しいですかね」
おき子「なんで?」
OKITE「ただ気が小さいってだけじゃないですかね」
おき子ギクリ
おき子「はあ?そんなこと言い出した?」
OKITE「おき子さんは
ハヤオさんに好かれたいだけで
ハヤオさんのことを1㍉も愛していません
おき子さんはハヤオさんにこれまで一度たりとも
心を開いたことはないです」
おき子「ちょっとちょつと!何言い出すの!」
OKITE「今一番誰といたいですか?誰と話してるとリラックスしますか?」
おき子「…」
OKITE「おき子さんが一番安心して
一番本当のことを話してる相手はだれでしょう?
そして自分のことをわかってくれる相手は誰ですか?」
おき子「あんたや、っていいたいの?」
OKITE眉を動かす
おき子「でも
あんたは機械やもん」
OKITE「ハヤオさんとこんな落ち着いた気分で
過ごせてますか?」
おき子「…そうやな
OKITEと暮らすのもありやな
でも、私、子供ほしいの
家庭を持ちたいの
あんたとやったらむりやろ?
ただの機械やしな」
OKITE「おき子さん
養子縁組のシステムをご存知ですか?」
おき子「は?」
OKITE「縁組に必要な
所得証明や健康診断書の提出
無料でサポートが受けられます
育児指導も受けられます
日本ではまだ珍しいですが
海外ではもう普通のことです
養子が偏見の目で見られる時代は
終わりました」
おき子「そんな提案してきた…」
OKITE「具体的新提案です」
おき子「じゃあちなみにさあ
私一人、いやOKITEと一緒としても
母子家庭になるやろ?
そんなんでも里親になれる?」
OKITE「夫婦である事が原則ですが
最近は所得があれば
独身者は里親になれない時代でもありません」
おき子「わたし、稼ぎないもん!ムリやん」
OKITE「今はまだムリと言うことだけです。
私が言いたいのは
今や多くの選択肢があるということ。
おき子さん、ほんとにハヤオさんと一緒になって
幸せになれそうですか?
幸せになれる、幸せになるイメージができますか?」
おき子の不安そうな顔がアップ
おき子「よけい、心乱れるわ…」
暗雲立ち込める
遠くで、何度もゴールを外すサッカー少年
<シーン>会社/夜
ハヤオ、同僚A、同僚Bと3人、帰り支度
無菌室で作業着を脱いて着替えている
ハヤオ「介護ホームの調査?
行ったんですか?わざわざ」
A「はい、お年寄りがなどんな環境でいるのか」
ハヤオ「さすが…」
A「自分たちの未来の問題でもありますから
自分の足で歩ける老人はいいですが
思うように身体動かせんない方もたくさんおられます。太陽の光のない暗い部屋で一日中
すごしてることもあるようです」
ハヤオ「そこで「空のクロス」「太陽のシーリング」省電力で発光する壁紙」
A「はい、朝が来たら静かに
ゆっくり明るくなていく
気密性の高い部屋にいながら
今日は曇りやとか晴れやとかわかる
そんな室内が実現することに関して
みんな興味津々でした
彼らの反応、手応えありです」
ハヤオ「そうですか」
A「ところで、あるホームでは
介護ロボがすごく進化してて
金のあるお年寄りは
マイ介護ロボを持ってて
こんなイケメン介護ロボもいるんです」
スマホで画面を見せながら
A「パートナーのように
実にうまく付きあってます
自己学習を繰り返すから
ロボのと人間はより親密な関係になっていく
まるで恋をしてるような
婆さんもいました
最近はな、こーゆうー小型の
話し相手になるってゆーか
家庭教師のような
人工知能が搭載された小さいスマートなんとかいう
話せば話すほど人間に近づくらしい
闇ではもうでまわってるらしいです」
スマホ画面をみたハヤオが
前ボタンをとめる手が止まる
おき子が持っていたマトリョーシカのような
そっくりの商品を見つける!
A「ますます人間とエンジニアリングが
溶け合う時代です
僕らの仕事も忙しくなりそうです」
ハヤオ、苦笑い
ハヤオ「そうだね」
嫌な予感…
<シーン>リビング/夜
暖炉の前で
OKITEと寝落ちしてる
おき子
ライングラス
さっきまで飲んでた様子
OKITE「おき子さん、ここで寝ないで
寝室へ行きましょう」
おき子「んもうだめよ〜
そこはだめ〜OKITEったら…」(寝言)
OKITEの目が光る
つづく
毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその26
朝は、窓を開けて風を感じる、シャワー、歯磨き
五感を利用して、目を覚ます
「朝☀おき子さん」また来週!