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(中間期)


(あらすじ)
起床失敗、OKITEの洗脳はつづく
このままハヤオさんと結婚していいのか?
おき子は悩みはじめる




<シーン>喫茶『AURORA』/昼下がり

おき子いつもの窓際席、窓には小雨
バックの中にOKITEを忍ばせて
OKITEの顔だけが見えている


おき子「貸衣装で、試着したときの写真がね、届いたの」

OKITE「おき子さんの花嫁衣装ですね」

おき子「見たい? 」

OKITE眉毛を2回ピクピクと動かす

おき子「これ、どう?」(スマホをOKITEにかざす)

OKITE「とってもキレイです」

おき子「キレイ?(笑)あんたわかるの?」

OKITE「そう返事するものなんじゃないですか?」

おき子「んもう」

OKITE眉毛をピクッと動かす




タイトル「朝☀おき子さん」
step25「客観的観測データ」




<シーン>喫茶『AURORA』
さっきより雨は強く降っている
物思いに耽る、おき子
とっくに飲み干したコーヒーカップ


おき子「私、このままハヤオさんと結婚していいのかな」

OKITE眉毛を上げて止める

おき子「ねえ、OKITE、私とハヤオさんの相性とか
わかるの?
結婚後上手いこといく確率とかさ
私とハヤオさん」

OKITE「はい
それは判断することがでます
ただ、それにはもっとハヤオさんの情報入力が必要ですが
現時点でわかることだけお伝えします
おき子さんは私と話している時は正直で
意欲的で、口角も上がり楽しそうにしてます
ハヤオさんと話しているときは
借りてきた猫のようになって
どこか落ち着かない様子で す
ハヤオさんの機嫌を伺い
私と話しているような素直さがありません」

おき子「…」
(図星だという表情、ガラス窓にうつった自分の顔)

おき子「そんなふうに感じるの?」

OKITE「感じるというか、現状の客観的観測データです」

おき子「そんなことないよ
結婚前の女性の気持ちがOKITEにはわからんだけ」

席を立って、お会計

おき子「マリッジブルーなだけやん そういうのがあるの」

傘立てから自分の傘をガサガサ探して見つけて

おき子「あんた機械やからわからんのよ」
(OKITEに指摘された今の自分の気持ちを認めたくないおき子
OKITEにやつあたり)

傘をさして、帰路
バックの中で揺れるOKITE

せつない音楽と雨




<シーン>会社/

会社、愛妻弁当

ハヤオさん

A「企画書、制作部に渡せそうや、少し話してみたら興味あるって」(ヒソヒソ声)

ハヤオ「ありがとう」(素直に喜ぶハヤオ)

A「あれ、通ったらすごいな 全国の介護ホームに導入られたら相当な出荷数見込める
そのためには、医学的根拠も必要です
エビデンス固めといたほうがいいですね
心理学、物理学、脳科学の分野から
しっかりとした裏付けを貰っておいたほがいいですね
似たようなことを研究してる大学があるから
ぼくからも口添えしておきます 企画書、いったん、預からせてもらえますか?」

ハヤオ「ああ、うん、頼むよ(守秘義務処理) ありがとう
喜ぶのははやいけど
大きな一歩 いや、手に渡ったってだけで
僕1人じゃ、とても」


同僚Bは横目で伺いながら
以前ハヤオに言ったことがアドバイスとして
効果なかったことに残念がっている




<シーン>リビング/暖炉、火が入ってる


おき子「OKITE、写真、ハヤオさんに送っといて」

OKITE「いいねえ」

おき子「返事、早っ!じゃあ、衣装はこれでお願いしときます」

OKITE「ハヤオさんから返事です
今夜も遅いです、 先、寝といて」

おき子「おやすみ」

OKITE「送信しておきます」

おき子目を閉じる

OKITE「明日からの起床時間
しっかり元に戻しましょう
人は同じ行動を3ヶ月すると習慣化すると言われています
ここで崩れると今までのルーティンがもったいない
継続が習慣化への道です」

おき子「そやな、踏ん張りどきやな」 

OKITE「6時20分まで成功しております
明日は6時半を目指しましょう
朝起きた時の達成感を思い出して」

おき子「あの朝の光
朝のルーティン
決められたことを毎日やる 心地よさ
ハヤオさんの見送り
心地よい空間づくり
掃除や収納のスキルのアップ」

OKITE「健康管理も順調でした
思い出してください」

おき子「うん、なにもかも いい感じに快適に
巡る毎日
私はできてた」

OKITE「そう、おき子さんはできていたのです
明日もできます」

おき子「明日もできて
ドーパミンドパー!」

OKITE「はい、快感物質
溢れさせてください!」




ハヤオさんが帰ってくる

おき子「あやややややややっや! 」OKITEと情事

ハヤオは不審に思って
おき子の寝室をのぞく
(サスペンス調)

何事もない
おき子はぐっすり眠っている

ハヤオ「…」



おき子、目を開けて
手は口元に「しー」のジェスチャー
あぶなかった∼∼∼という表情で



深夜の雨は激しさを増す



おき子<回想>

OKITE「ハヤオさんと話しているときは
借りてきた猫のようになってて
どこか落ち着かない様子です
ハヤオさんの機嫌を伺い
いつも私と話しているような
素直さがありません」

おき子ベッドの中で
眠れない夜をすごす
雨の音が耳にうるさい


夜のシーン
朝のシーン
(汽笛)

朝の光
特大鼻風船割れる
おき子「ぬお∼∼∼∼∼∼!」
カラダを巨大ロボのように起こす

おき子「ドーパミンドパーーーー!!!!…ん?」

OKITE「10時半です
起床、失敗です」

おき子「え?」

おき子そのまま後ろに倒れる
バターン!



ハヤオ、既に出かけてる
ハヤオの置き手紙

「おはようございます
最近、またゆっくりの朝ですね
でも、気にせずに!
会社いってきまーす」


おき子うなだれ、

ゴミ収集車も行ってしまう
ゴミ出しおばさんの勝利の目



つづく









毎回、最後にミニコーナー おき子さんの朝起きへの道、ステップその25

人は同じ行動を3ヶ月すると習慣化すると言われています


「朝☀おき子さん」また来週!

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