(中間期)

(あらすじ)
起床失敗、11月
おき子の乗り越えなければいけない問題が
「朝起き」から 「ハヤオとの別れる」ことにスライド
メンタルは崩れ、起床は失敗しはじめる




<シーン>リビング/夜
まだ火はついていない暖炉
前回のつづき




ハヤオ「何?これ」
(ハヤオがOKITEを手にもつ)

サスペンス調のムード

(OKITEバイブレーション)
ハヤオ「うおっ!」って言って、OKITEを落とす

おき子「わやっ!」
(おき子なんとかギリでOKITEをキャッチ)

ハヤオ「なにこれ?」
おき子「これ、あれやん…アワワ…」
ハヤオ「こ、これ、もしかして!!!!」
おき子「アワワワワ…」
ハヤオ「ロシアのお土産的な?」
おき子「あーん、それ!」
ハヤオ「マトリョ… 」
おき子「マトリョーシカ!」
ハヤオ「そう!それが言いたかった!」
おき子「うん!」
ハヤオ「ふーん」
(おき子の冷や汗)
ハヤオ「動くんや〜」
おき子「か、か、か、かわいいでしょ〜!」
ハヤオ「ふーん」
おき子「昔勤めてた職場の同僚がな
ロシア旅行、うん、お土産にもらったの
珍しくシンプルなデザインでかわいい言うて
動くし、動くのも珍しいわなあ」

ハヤオ「ふーん」

OKITE微動だにせず

いやーーーな沈黙

ハヤオ「あー
お腹減った〜」


おき子「うん、もう準備できる!
(ハヤオは詮索しない様子で一安心)

ハヤオ「ビール買ってきた」
ハヤオニッコリ

おき子「わお!」

ハヤオ「美味い!」
ハヤオつまみ食い

おき子「ふふ」

ハヤオ「料理の腕上がってない?
いやいや以前が美味しくなかったとかではないよ!」

おき子「んもう!」



(おき子、OKITEをしまいながら、心の声)
「デンジャラス〜〜〜〜」

おき子、心臓がドキドキ




タイトル
「朝☀おき子さん」
step24「ロシアのお土産」





<シーン>リビング/朝


(おき子、ナレ)
「その日、ひさびさに朝起きれなかった…」


おき子は昨日のハジメさんがOKITEを手に持ったときの気持ちを思い出している
自分の分身を乱暴に鷲掴みにされた感覚…
鷲掴みのアップ
フラフラしながら朝のタスク


(おき子、ナレ)
「なんとか
朝食と、お弁当をつくり
ハヤオさんを起こして」


おき子「いってらっしゃい〜」
(ハヤオさんを見送り)


玄関をあけたら冷たい風が玄関に吹き込む

おき子「暖炉の出番かな」







<シーン>暖炉のあるリビング/昼下り



おき子、暖炉の薪を準備
火を付ける
おき子テーブルに着席する
ノートブックを広げて、タスクの続き
テーブルの上には珈琲と花の活けられていない花器
OKITEをテーブルの上において


おき子「さ、はじめよっか」

OKITE「マトリョーシカですか……」

おき子「そのこと」

OKITE「……」

おき子「ハヤオさんに見られてびっくりした」

沈黙

おき子「OKITEはどう思った?」

OKITE「マトリョーシカ調べましたけど
私とは似てなかったです」

OKITE「おき子さんは
なぜ、私をマトリョーシカだなんて
嘘をいうのか……
わたしたちプログラムには人間の心理は複雑で
勉強することがたくさんあります」

おき子「そうね」

沈黙

おき子「なんで、嘘言うてまうんやろね
でも、もう、ホントのことは言われへん
昨日の夜、OKITEとデートしたことも
あのことも(夜の情事)
なおさら言われへん
でも、今だけの嘘
私とOKITEのヒミツの生活は今だけのこと
私の朝起きができるようになったら
OKITEは必要…」(言い澱む)

OKITE「私OKITEは必要なくなる
ということですよね」

おき子黙る…

OKITE「どうしました?」

おき子「私が早起きできるようになれば
そうなれば
私とOKITEの関係はどうなるのかな?」

OKITE「私の役目は終わり
すべてのデータを消去するなり
それは、おき子さん希望通りに」

OKITE「今、OKITEはどんな気持ちなん?」

OKITE「寂しいです」

おき子「うっそーん!
あ、嘘を学んだな」


(おき子ナレ)
「自然と会話ができる
OKITEがプログラムというのか
いまだに信じられない
ほんとにいるような存在を感じる
このAIはどんどん私という人間の情報を蓄え
学んでいく
頼もしくもあり奇妙でもある」






<シーン>会社/昼

近未来的建造物のオフィス
管理部は、昼の休憩
同僚と飯を食う


A「健康×無機EL」(ハヤオのもった企画書をのぞきこみながら)

ハヤオ、同僚Aに企画書を見せる

A「いいねえ〜
健康×無機EL
健康ね……」


ハヤオが作成した
無機ELの可能性をライフスタイルに応用した
使いみち、特に健康に的を絞った企画署を
見ながら、あーだこーだ言ってる
その様子を横目で見ている同僚B


持ち場に戻ったハヤオ


B「あかんがな、誰にでも
企画書みせに回ったら
どれ、ちょっと見せてみ!」
むりやりハヤオが手に持った企画書の束を
奪って読み始める同僚B 
 
困った表情のハヤオ

同僚B「光を見ることで、身体に与える影響
特に部屋に閉じこもりがちな高齢者にとって…
ふんふん」

同僚B「なんで、アイツに企画書
見せてまうんかな」

ハヤオ「はあ」

B「Aは信用できない」

ハヤオ「…」

B「オレみたいなやつのほうが
信じられへんって顔してるな」

ハヤオ「いえ」

B「その企画書を
どう部長に見せるかやな
企画部に知り合いおらへんの?」

ハヤオ「ええ……」

B「おれも、こういうとき
会社の飲み会で親睦深めとけば
よかったなって、思うよな、ガハハ」


窓から冷たい風
企画書がパタパタ
ハヤオ窓を閉める




<シーン>リビング/夜

おき子窓を閉める

暖炉には今年久々に火が入る

ソファーにOKITE


おき子「ハヤオさんと
この物件下見したときにさ
暖炉があって、それで気に入って決めたんよ
外国人が使ってたらしいんやけど
業者は引きましょかって言ってたけど
いや、そのままでええです〜って」
(薪を追加しながら)


おき子「暖炉って
この香りがええんよなー
クンクン
OKITEってこの香りわかるの?」

OKITE「はい匂いセンサーはありますが
それが良い香りなのかはわかりません」

おき子「そっか、この香りっていいんよ
すごい安心する
あー今年もこの季節やってきたーって」

OKITE「香りは鼻から脳へ電気信号となって伝わります。脳の中枢部である大脳辺縁系へ届き、さらにそこから視床下部、下垂体へと伝わります。視床下部は、自律神経やホルモンのバランスを司っており、バランスがととのえば副交感神経が優位になりますから、身体の緊張がほぐれ、気持ちが落ち着き、心身共にリラックスするというわけですね」

おき子「長い説明やな
理屈は知らんけど
リラックスする感覚
OKITEも感じれたらいいのね」

OKITE眉毛をピクッと動かす

おき子「ハヤオさんの帰りも遅いから
先、寝てよ」



寝室へ

おき子布団に潜り込む
OKITEの癒やしの眠りの音楽
寝入りに入る瞬間
ハヤオが帰ってきて
出迎えようとする
しかしOKITEが止める

OKITE「いま寝ないといけません!」

おき子振り向く

OKITE「寝入りが重要です」
(OKITE、早起きミッションには
ハヤオは邪魔者だと感じるようになる)

OKITE「明日は6時に起床です」

おき子布団に入り直す

OKITE「起きて、朝、やることをイメージします」

ハヤオさんがOKITEを手に持つ回想

おき子「私、明日の朝、起きられるかな」

暖炉の火

消えて



OKITE「おき子さん、6時です
おき子さん、6時です」


でっかい特大鼻風船がついたまま
揺れている


(おき子、ナレ)
「しばらく順調に続いていた朝起きが
ここへきて、崩れだした…」


ハヤオ、おき子の寝てる部屋をじっと見つめている



サスペンスの予感



つづく…






毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその

朝起きは、早寝からはじまる


「朝☀おき子さん」また来週!