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(転換期)

(あらすじ)
8時起床成功! 掃除のコーチング
OKITEを信じる
おき子、すみやかにOKITEの指示に従う女に





<シーン>寝室〜リビング/朝8時

窓辺に鳥、チュンチュン(後半に出てくる鳥)



OKITE「おき子さん、朝です」

特大鼻パーン!
おき子「ん?」

OKITE「もうすぐ8時です、起き上がって
窓を開けて」

窓からの光
つよく差し込む、おき子の顔を照らす

おき子「ぬおおおおーーーーー」
体を起こす

立つ、逆光、仁王立ち、歩きはじめる

窓を開ける
朝の空気を感じる
冷たい

おき子「朝の光と風で
顔洗ってるみたい」

爽やかな10月の風
心地よい音楽


おき子「よし!起きれたーーー!
快感ホルモンドパー!」
快感ホルモンドパーの図

暖炉のあるリビングに向かう
ハヤオの置き手紙ディスプレイを見る

玄関から物音
おき子「間に合うかも!」
ハヤオさんが丁度出かけるタイミング

玄関に走って
よろめき、つまづき、コケて
おでこを打って
顔を上げて

おき子「行ってらっしゃい」

ハヤオ振り向く
ハヤオ「やあ、おはよう」

おき子「おはよう」
髪の毛ボサボサのまま

ハヤオ「行ってきます!」
ハヤオサムズアップ



タイトル「朝☀おき子さん」
step17「変わったね、おき子さん」



<シーン>リビング/朝

おでこに絆創膏
ゴミ出し
ゴミ出しのおばはんと同時に
収集ボックスにイン
お互い目線バチバチ

玄関からおき子入って来る

おき子「ゴミ出しも完了」

さっそくタスク開始

OKITE「今日は押入れです
まず、ものを全部外に出す
使わないものを処分する
収納場所に本やラック本棚やラック、突っ張り棒
などを駆使してとにかく段々をいっぱい作っていきましょ
よく使うものから取り出しやすい場所に入れていきます
その際アウトドア用インドア用目的別にまとめます
同じような形のものはまとめます
軽いものは上に重いものは下に
小さなものこそ指定席」

おき子、すみやかにOKITEの指示に従う

OKITE「突っ張り棒縦置きは布団やマットレスなどに最適です
平行棚には比較的軽いものを」

おき子、すみやかにOKITEの指示に従う

OKITE「20分が経ちました
では5分間の休憩しましょ
次のタスクにうつりましょう」

OKITEの指示に従う

OKITE「捨てるためにはゴミ箱の口を大きくする出口を広くするか」

おき子、OKITEの指示に従う

おき子「OKITE、万能やな
朝起きコーチングだけやないやん
収納のことも」

OKITE「すべてよりよい朝起きに繋がります」

おき子「はい、よくおうかがいしております」


ストレッチの時間
(ストレッチをしながら、おもろい格好でOKITEの話を聞く)

OKITE「朝起きとは
ただ朝早く起きるということだけではありません
自分の人生を時計に、時間に合わせるということです
普段は感情や心にしたがって動きがちです
時間に併せ、時間に支配される
かえってそのほうが自由で安定した気持ちでいられるのです」

おき子、うなずく

OKITE「疲れたら
目を閉じてください」

OKITEの指示に従う
おき子大きなクッションに体を預けて
目を閉じ瞑想

雲が流れる

テーブルにはOKITE、ノートパソコン
おき子調べもの

OKITE「次のタスクは
ハヤオさんのお仕事に関しての勉強です」

無機ELについて学習

OKITE「低気圧が近づいてます
身体を動かしてください
ヨガ空手の時間です」

おき子、すみやかにOKITEの指示に従う

〈シーン〉近所

OKITE「肉がお買い得です、セールが近づいてます」

OKITEの指示に従う

OKITE「図書館の裏道は水道工事しているので
迂回しましょう」

OKITEの指示に従う

〈シーン〉リビング/まだ午前中

OKITE「おき子さん、午前のタスクは達成しました
おめでとうございます
おつかれさまでした」

おき子さん「あーはらへったー!」

(おき子、ナレ)
「午前中にやるべきことはやった
あとは、お昼を食べたら、午後のタスクまで自由な時間
時間割をこなすと達成感がある」
脳内快感ホルモンドパー!

OKITE「くりかえします
時間に併せ、時間に支配される
かえってそれが自由に感じるのです」

おき子「うん、実感する」

おき子「OKITE、まだちょっと早いけど
ランチ行こか」

OKITE「私はランチを食べません」

おき子「知ってるがな、付き合えよー」




<シーン>喫茶[AURORA]でランチ

(おき子、ナレ)
「今や、なくてはならないパートナーのようだ
朝起きたときの、あの頭のフラフラする感じも
今はない、体調も良く、気分も良い
この頃、OKITEの言ってることの意味が
わかるようになった
じわじわと実感しつつある
クソアプリだと決めてけたこともあったが
私にはどうやら合ってたみたいだ」


おき子「信じてみよかな
OKITEのこと」

OKITE「すでに信じてもろてます
すべてのライフログにアクセスすることを
許可していただきました」

おき子「そやったな」

OKITE「せっかく高い買い物しましたから
元とってください」

おき子「たしかにな」

ランチ食べ終わりカフェ
静かな音楽
まろやかなゆとりの時間


おき子「ねえ、OKITE、何か話して」

OKITE「では、おき子さんクイズです!
健康にもよく、気分も良くなる
人生が最高に楽しくなる
全人類に無料で配布されている
安全ドラッグはなんでしょう?」

おき子「ドラッグ?んー」

OKITE「正解は、朝起き!」

おき子「正解言うの早!なんでドラッグなん?」

OKITE「朝起きは依存度が高いんです
その気持ちよさを実感しだしたら、やめられない」

おき子「明日も朝起きするで〜!」
つい、大きな声

店員チラ見

おき子、ヤバイヤバイ…

夕暮れの街を歩く 遊歩道
おき子とOKITE
仲むつまじく
とっても良い時間

おき子「この通り、すごい金木犀の匂いする」
おき子鼻クンクン
「OKITEは、わからんやろ?この薫り」

OKITE「…」

おき子「ええ匂いなんやけど、この薫りってトイレの芳香剤なんよね
トイレの匂いやねん
金木犀には悪いけど」

OKITE「それが理由かどうかわかりませんが
最近の芳香剤は金木犀の薫りは少ないみたいです」

おき子「そやな、ドラッグストアでも見んなったもんな、やっはそれが原因なんかな」

OKITE「イヤな匂いの元を科学的に解明できるようになり、匂いをやっつける消臭技術が発達し、金木犀のようなキツイ匂いじゃなくても良くなったそうです」

おき子「ふーん」

OKITE「匂いはますます多様化し、今はラベンダーの香りが人気だそうです」

おき子「次はラベンダーが犠牲者に」



〈シーン〉リビング/夕飯

ハヤオさんと夕飯のシーン
お互い、おやすみーのシーン


<シーン>寝室/夜中

おき子「ガチャガチャに猫の被り物
これどう?」

OKITEに被せる

おき子「かわいいよ
ほら、写真とったるわ
ほら、似合ってる」

OKITE「明日は8時起床だニャー」



(汽笛)

特大の鼻風船割れる

(おき子ナレーション)
「起きることが出来た」

おき子脳内ホルモンドパー!!!

(おき子心の声)
「ハヤオさんがまだ家にいる
ハヤオさんがでかける前に起きれた」

見送り、玄関


おき子「もし、お昼、お弁当とか
作れたら作れるよ」

ハヤオ「まじ?」

おき子「うん」

ハヤオ「変わったね、おき子さん
愛してます」

おき子「うん」

ハヤオ、玄関から出る

おき子「ハヤオさん変なの、愛してます
やて……」

でも、にっこり、おき子、午後のルーティンに入る。
OKITEの指示に忠実に従う
いろいろ良い後方に生活が良い方向へ前に進んでゆく。





つづく…





毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその17

早起きとは
人生を時間に合わせるということです
時間に併せ、時間に支配される
かえってそれが自由になるのです
だって!

「朝☀おき子さん」また来週!


 

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