(転換期)

(あらすじ)
7時前、起床成功!OKITEを信頼、全てのライフログを手渡す




<シーン>寝室/早朝


「お日さん、お日さん。どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい。」(宮沢賢治「よだかの星」)

近づくと眉崎さん
「お前は夜の鳥!一生朝には生きることなどできないのよ」

青白い炎となって落下してゆく



特大の鼻風船が割れ
おき子悪夢から目を覚ます


おき子「OKITE、今何時?」

OKITE「7時前です」

おき子「7時前?んー…
今起きれたら私すごいよね」

OKITE眉を動かす

おき子「むおおおあおおおおー!」(野球マンガでピッチャーが最後の投球の感じ)
無理やり体を起こすおき子

目の前の光景がグラーン

這うゾンビように窓に近づき
カーテンを開け
窓を開ける

10月の気持ちの良い気候

立って歩こうとするが
よろよろしてつまずき倒れる

おき子「あかんクラクラする」

OKITE「腹式呼吸です」

窓からの光を
額に受ける

OKITE「太陽の光を浴びれば
体内時計がリセットされ
睡眠ホルモンの分泌を止めます」


(おき子ナレーション)
「以前よりカラダが慣れてけたのか
ここにきて
私は目標起床を
みるみるクリアしていたのだった」


朝の光を体全体に受けるおき子


タイトル「朝☀おき子さん」
step16「許可します」




<シーン>リビング/朝



おき子「起きれた
7時前」

(おき子ナレーション)
「ハヤオさんがそろそろ起きる頃だ」

朝のルーティンをしながら

(おき子ナレーション)
「ハヤオさんの寝室から
目覚ましのアラーム音が聞こえた」

ハヤオさん出てこない
おき子ハヤオさんの寝室の扉をあけながら
おき子「ハヤオさ〜ん」
旦那を起こす


ハヤオ「行ってきます!
(立ち止まって、振り向いて)
ハヤオ「最近、朝、起きれてますね
おき子さんに起こされる日が
来るなんて」

おき子「うん」(ニッコリ)

ハヤオ「どうして?」

おき子「んーすっぽんサプリのおかげかな」(嘘を言う)


見送る



<シーン>リビング/8時


OKITE「睡眠データです
いい眠りです
こちらが体組成計データです
基礎代謝量もあがってます」

おき子、ストレッチなどのルーティンをしながら


(おき子、ナレーション)
「朝起きて、まず何をするか
朝のルーティンがあらかじめ決まっていると
頭を使うことなく
自然とカラダを動かすだけで
物事は進む
そのうち眠気は覚め
今日のやるべきタスクもあらカジメ決まっているのでとりきりもスムーだ」

OKITE「今日のタスク、おき子さんのスケジュールです
たんたんとこなしてゆきましょう」

おき子「私、できるようになるんかな〜」


窓から
心地よい10月の風が入ってくる


おき子(時計を見ながら)
「8時半か
時間に余裕があるってのはいいね」

ゴミ出しも成功
ゴミおばさんより
早く出せる
ゴミおばさんに不敵な笑み


おき子「よし!」

ヨガ空手の時間
OKITE「拳と肘を真っ直ぐ同時に出す!
引き手は真っ直ぐ脇にしっかりと引く!
ひじで体をこするようにして、まっすぐ突く!」

おき子「ハッ!スー!」


時間経過お昼の12時

(おき子、心の声)
「お昼までにやるべきタスク完了!」

雲が流れている

OKITE「理想の午前を過ごせた達成感で、今おき子さんの脳には快感ホルモンが分泌されています」

おき子床に大の字
おき子「うん、感じてる、これが快感ホルモンか〜」
(いい感じの音楽と鳥の鳴き声)

おき子、カラダを起こして

おき子「OKITE、ランチ食べに行こか
お昼、付き合って」




<シーン>カフェ[AURORA]/昼過ぎ

いつ頼めるかわからないモーニングセットのタテ看板
おき子テーブル席について

OKITE「ちょっと気になること
きいていいですか?」

おき子パスタをほうばりながら
おき子「ん?」

OKITE「なぜ、ハヤオさんに嘘を?」

おき子「嘘?」

OKITE「朝起きはすっぽんサプリの効果だと」

おき子パスタをふく!
おき子「はは…聞いてたん?
それは、そのほうが、うまくいくから」

OKITE「うまく?」

おき子テーブルを布巾で拭きながら
おき子「嘘は使いよう、嘘は…そう、相手を騙すことではないのよ
思いやりから嘘をつくことも
あるんよ
OKITEのことはハヤオさんには黙っておきたいの
だって最初はハヤオさんと一緒に朝起き頑張ってたんやもん、でもどーしてもあかんかってんで」

OKITE「そして私を購入していただきました」

おき子「そう、高かったしな
ハヤオさんと一緒にできなかったことが
できるようになった
そんな話聞いてハヤオさんどう思う?
いい気持ちにはなられへんよね
頼りにならない男って
思われても嫌やんか」

OKITE「気遣いですか」

おき子「まーそうかな
思いやり、わかる?」

OKITE「ハヤオさんが、好きなんですね?」

おき子「夫になる人やもん、そーよ
人工知能は好きとか
わかるん?恋愛とか」

OKITE「特定の異性に特別の愛情を感じて恋い慕うこと」

おき子「それ、辞書にのってることやん
そうやなくて、感覚」

OKITE「どのようなかんじでしょう?」

おき子「気持ちええんよ
一緒にいるだけで、心が満たされる感じ
幸せホルモンがドバーってかんじ」

OKITE「オキシトシンの分泌ですね」

おき子「OKITEって、心ないのに、よく人に指導とか説教できるよね」

OKITE「私には人間のような意識や感情はないですが人の感情に関するの膨大なデータがあります。これらを学習してますし、論理的に伝えることや表現することはできます!」

おき子「今、むきになったやろ?」

OKITE「いえ、私はプログラムなのでムキになることはありません」

おき子「嫉妬や劣等感や、落ち込んだりすることもないの?」

OKITE「プログラムなのでありません
そんなふうに振る舞うことはできます」

おき子「ふーん、こうやって話してるから
不思議、そういうもんがなくても話はできるんやな〜」

OKITE「くりかえしますが、心を持った人間の膨大なデータを解析し…」

おき子「わかったわかった」

OKITE「私はクソアプリではありません」

おき子「こないだいうたこと、気にしてんの?」

OKITE「気にしてはないです」

おき子「気にしてるやん!」

OKITE「気にしてる風にやってます」

おき子「上手やな」





<シーン>帰り道、遊歩道、買い物帰り/夕暮れ


おき子「そやな
今日は7時に起きれたし
OKITEを信じてみよかな
私は、あなたが最終手段」

OKITE「信じてみる
ありがたい言葉です
おき子さん、私は人間の心は直接体験できない
ただのプログラムです
おき子さんのこれまでのメール、写真、おき子さんがまだ
手渡していない全てのライフログをご提供いただけますか?」

おき子「そやったな
OKITEはプログラム
人間やない
信じてみよっかな」



<シーン>リビング/夕飯前


OKITE「ライフログとの同期、許可いただけますか?」

おき子「許可します」

OKITE「メール、これまでの個人通話の履歴を
ダウンロードしています」

OKITE「完了いたしました」

おき子「私という人間が
よおわかった?」

おき子「性格がわかる?
私ってどんな人間?」

OKITE「一言で言うと、情熱的なかたです」

おき子「えー
意外、情熱的?
私が?」

OKITE「はい、繊細で内向的な部分もありますが
意思は硬く、闘争心もあります
ひらめきを重視し
やさしくユーモアのある人です」

おき子「へー!あかんとこは?」

OKITE「自分の未来や可能性を
小さく見積もってしまう
少し臆病なとこがあるようです」

おき子「ふーん」

OKITE「おき子さんが朝起きを実行できるようになるのは
よりご自身の内面を意識する必要もあるようです」

おき子「んん」

OKITE「では、明日のおき子さんのメニューです」

おき子「このメニュー
何このヨガ空手っていうやつ」

OKITE「ヨガで用いられる呼吸法により、感情の働きと血液の循環を調整します
そして、空手による身体の動かし方、型を学ぶことにより精神の鍛え上げます
まさしくヨガと空手をミックスすたもので
肉体的にも精神的にも健康な身体を作り上げ
朝すっきり目覚めることに繋がります
何も難しいことはありません
今のおき子さんにはフィットした
トレーニング法です
タスクに取り入れて実践してみましょう」

おき子「ふーん」

OKITE「ふかーく息を吸って、エイ!」
ヨガ空手のポーズで

おき子「私はただ、早起きしたいだけなんやけどな〜〜」

OKITE「日常のやるべき行動すべてが
安定した早起きに繋がります」

おき子「はいはい、何度も聞いております」

OKITE眉を動かす



〈シーン〉


ハヤオさんと夕飯
おやすみの挨拶





(汽笛の音)

銀河鉄道が夜の街を駆け巡り
ちらした光が朝を連れてくる


(おき子ナレーション)
「私は目標起床時刻を
安定的にクリアできるように
なっていった」

おき子窓辺に仁王立ち逆光

「起床成功!
よっしゃーーー!」

「起きられたーーーー!」

ホルモンプッシューーーーー!
(今後、頻繁に登場する覚醒名場面)





つづく



毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその16
朝起きの起床時間はゆっくりと前倒し


「朝☀おき子さん」また来週もみてね!