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(苦しみ悩む時期)



(あらすじ)
トレーニング3日め OKITEの問診



〈シーン〉 おき子寝室/昼



OKITE「何度も起こしました」

おき子「聞こえへんかった」

OKITE「私の電源をオフにしました
そして、二度寝しました」

おき子「覚えてへん…」

OKITE「…」

おき子「そんで諦めたん?
そこで諦めたらあかんやん
もっと大音量で起こしてよ
どこや、ボリューム」

OKITEを握りあげ裏表

OKITE「そんな…乱暴な…」



(おき子、ナレーション)
「起床に成功したのは
最初の二日目だけで
その後は ずっと失敗の連続
三日つづけて目標時間に
起きられなかった」

おき子「いや、あのね
8万8千円01したんやで、あんた買うのに」

OKITE「88001」
(早起き一番)

おき子「値段、そんな語呂合わやったんか
腹立つ〜〜〜!」




タイトル「朝☀おき子さん」
step10「玩具と瞑想」




OKITE「では、なぜ起きられないか
みていきましょう」

(片目から光線
床にスライドを写すOKITE)


OKITE「睡眠時間は8時間以上
とっているので充分です
画面をみてください
これがおき子さんの日々の睡眠レベルです
レム睡眠、ノンレム睡眠
朝型に体動があるのわかりますか?
赤いグラフのとこです
明け方に体動があります
意識があるのですが
起きようとしません
それは刷り込まれた習慣と
無意識が過去の行いを
トレースしているからです
あらためてお伺いしますが
おき子さんは本当に
朝起きたいですか?」

おき子「え?起きたいよ
なんで?
こないださんざん話した
起きたいよ
起きたいから
8万8千円したあんたをを買うたんやんか」

OKITE「8万8千円01」

おき子「…
あのね
OKITEを買うたんは最後の手段なんよ
これで諦めたら私の未来はないの
今は優しいハヤオさんもいずれ愛想つかす
ハヤオさんと結婚できても
子供が生まれて
お母さん起きられへん〜
横で赤ん坊ないてても
今日みたいに気づかへんで
赤ちゃんお腹減らして
どないすんのよ!
ほんまに深刻な問題やの」

OKITE「問題はそこです
朝起きることに対して
おき子さんが深刻な問題として
捉えていること」

おき子「大問題やん…」

OKITE「おき子さん、朝早く起きるというのは
すばらしいことなんです。楽しいことです。
早起きを楽しい問題に置き換えられませんか?
早起きしなきゃダメだとか、するべきだとか
早起きをそんな辛いことにしてしまうと
ますます起きられません
無意識は嫌なことを習慣にしようとは
しませんから」

おき子「…」

OKITE「もう一度いいます
無意識は嫌なことを
習慣にしようとしないのです」

おき子「だって、起きられへんっていうのは
嫌な問題やん
遠足に遅れ、バカにされ
彼氏にもフられ…
寝坊でフラレるて、どうよ
深刻になってまうよ」


OKITE「これまでいやな思いをされたのはお気の毒でした
でもこれからは
朝起きることに対しての嫌なイメージを持ち続けるのは金輪際やめる
朝起きに対してのイメージ
朝起きは辛いものじゃない
楽しいんです!おき子さんは朝、起きられる
朝起きできて、余裕のある午前を過ごす
心躍るステキなイメージを持って
いただきたい」

おき子「そうなりたいんよ」

OKITE「今から、音楽を流します
朝起きできているイメージを頭の中に
リアルに思い描いてください
深く息をすって、はい!」

おき子「何がはじまったん?そんなことで
朝起きできるようになる?」

OKITE「まずは具体的でリアルなイメージです
朝起きて何をするか
どんな楽しい朝が待っているか
早起きができて気分のいい自分をイメージしてください
アスリートは いいプレーが できる自分をイメージして 技を磨いて行きます
朝起きのいいイメージの
瞑想 、一緒にしましょう」

おき子「セミナーやな」

OKITE「やってみましょう」

おき子「はいはい、イメージ…」
目をつむり、イメージ瞑想をしてみるおき子

うす目をあけて
おき子「こんな玩具と瞑想するとは
思わんかったな」
 
OKITE「玩具?」

おき子「失敬」





<シーン2>ハヤオ会社にて/昼

近未来的な緑のあるオフィス
ロボが無機ELディスプレイの検品を行っている
工員は白のつなぎの作業着

同僚A、同僚B、ハヤオ、昼飯時
12時のアラーム


同僚A「ぼくは今日から一緒にランチ行けない、ごめん!」

ハヤオ「そっか新婚家庭!
今日から 愛妻弁当!」

同僚A「ハヤオさんも、もうすぐ所帯持つわけですから、そしたら、ハヤオさんも」

同僚B「おいおい、じゃあ、オレだけひとり外食?」

ハヤオ「いや、ぼくは結婚しても弁当はないんです、小生のお嫁さんになる人は
朝が苦手で、お弁当はつくれないんです」(不器用なくらい正直なハヤオ)

同僚B「なにそれw」

同僚A「でた!ハヤオの優しさ!」
(からかいながら)

ハヤオ「…」

同僚A「愛すよね〜」

同僚B「愛かなそれ…
夫婦で最初からそんな気を遣うもんかねえ」
喫煙ルームのガラスの扉をしめて、タバコを取り出して」

ハヤオ「はあ…」





<シーン>風見鶏がアホほど見えるケ丘公園/午後
鳥が鳴いてる

おき子ベンチに座ってる
エコバッグの中にOKITEを忍ばせている

OKITE「そのイメージを、繰り返し繰り返し、頭に刷り込んでください」

おき子「刷り込んだ!私は朝起きるのが大好き」

OKITE「できるきがしてきました?」

おき子「できるかわからんけど
朝起きる嫌なイメージは変えられるかも」

OKITE「その調子です」




〈シーン〉 寝室/夜


OKITE「朝起きの良いイメージをしながら
眠りに付きましょう
起床目標は9時」

おき子「9時!
私は朝起きが大好き」






時計の針は10時半

おき子、巨大鼻風船
おき子「ふがー!

テンポよく

ハヤオさんの置き手紙
『おはよう 会社行ってきます
ゴミは小生が出しておきます』

おき子、テーブルの上でOKITEを
転がし、もてあそびながら

おき子「ぜんぜんあかんがな」

ゴロゴロゴロ…

おき子「ぜーんぜんあかんがな〜〜!」

ゴロゴロゴロ…

おき子「8万8千1円!こら!」

OKITEを乱暴に粗末に扱う
テーブルで回転させる
ゴロゴロゴロ…

OKITE「すぐに結果を求めてはいけません
習慣化への道のりはこれからなのです」

ゴロゴロゴロ…






つづく!



毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその10
朝起きれることをイメージすること
自分がイメージすることしか、人は出来るようにならないのです



「朝☀おき子さん」また来週もみてね!

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