(運命の分かれ道)


(あらすじ)
OKITEを起動!そして初期設定



(おき子ナレーション)
「いつものごとく
起きたのは昼前」
いつものごとく
無意識で目覚ましは止めていた

テーブルの上にはハヤオさんの 置き手紙

(おき子ナレーション)
「彼は今日も 一人で目覚め
朝食を済ませ
手紙を置いて
会社へ出かけた」

おき子、玄関のほうを見る
警戒しているかのように

(おき子ナレーション)
「こんな生活も
もうすぐおさらば
私は秘密兵器を手に入れた!」




〈シーン〉リビング/昼


おき子、遅い朝食をすませ
コーヒーを飲みながらスマホ画面を覗き込む
テーブルの上にはOKITE


OKITE「OKITEのダウロードありがとうございます
音声認識機能、ONを選択してください」
 
おき子、スマホ画面を見ながら
操作をする


OKITE「はじめまして
私はOKITEです。あなたの朝起きライフスタイルをサポートします。
これからどうぞ、よろしくお願いいたします」
(紳士的ないい声)

おき子「喋った…」

おき子、緊張している様子

OKITE「さっそくですが
初期設定を行います
いくつかの質問に答えてください」

おき子「はい」

OKITE「お名前は?」

おき子「浅田おき子です」

OKITE「お呼びする名はおき子さんでよろしいでょうか?
それとも、「おき子」呼び捨てで、もしくは愛称で?」

おき子「えとー、じや、おき子さんで
なんやドキドキする…」

OKITE「わかりました
おき子さんでなんやドキドキするで登録いたします」

おき子「こら!うわ!ちょっとボケてきてるやん」

OKITE「私はおき子さんのプライバシーを尊重し
その個人データを保護しつつ
おき子さんの、状況、おかれた環境、ニーズを理解し、信頼を得られるように努めます」

おき子「ううん、はい」

OKITE「さて、私はおき子さんの様々な情報を得る必要があります
世界のあらゆるオープンソースにアクセスし
おき子さんに関する情報を集積することに許可いただけますか?」
 
おき子「はい
えと、どういうこと?」

OKITE「たとえば
おき子さんの個人情報、これまでのネット内での発言、買い物や、受けられたサービスの履歴、乗車カードの読み取り移動履歴、カレンダーやフォトアルバム、あなたのメールやショートメッセージにアクセスすることを許可していだだけますか?」

おき子「メールとかも見られるの?」

OKITE「OKITEに蓄えられた情報は具体的であればあるほど私は正確に学習します
おき子さんのこれまでのライフログにアクセスすることにより、よりしなやかに、早起きのご指導することができます」

おき子「それ、全部見せやな、これ始まらへん?
ショートメッセージはとか読まれるのは抵抗あるなあ」

OKITE「承知いたしました」

おき子「あ、写真も、フォトアルバムも抵抗あるなあ」

OKITE「わかりました」

おき子「そんなんで大丈夫?」

OKITE「大丈夫です。いただいた範囲の情報を元におき子さんを理解することに努めます」

おき子「よろしくお願いします」

OKITE「設定が完了いたしました
おき子さんの情報、 SNS ショートメッセージ フォトアルバム それ以外の 情報に アクセスし、同期が完了いたしました」

おき子「 そんなんで私のこと理解できた?」

OKITE「はい。そうですか〜おき子さんは、もしかして〜
朝が苦手なんやないですか?」(関西訛りで)

おき子「もうわかるんや!
つーか、こら!そら、 朝起きコンシェルジュ あんたを購入したからな!
ちょいボケとかもするんやな
微妙に西の言葉になっとるしな」

OKITE「朝起きご指導させていただきます」

おき子「ところで
外に漏れることない?情報
個人情報漏えい勘弁してや」

OKITE「情報はすべての暗号化されます
これまで情報漏洩の前例はありません」

玄関先 ハヤオさん帰ってくる

ハヤオ「おき子さーん」

リビング
おき子、ハヤオの帰宅に気づかす慌てる

ハヤオ「おき子さん、あ、電話中でした?
ごめんなさい」

おき子「あれ?今日何?」

ハヤオ「今日はこれからリモートなんです。あ、そうそう、式の招待リストチェックしておいてください」

ハヤオさん、自室に入る
ネクタイを緩めながら
おき子の様子が少しおかしかったことに
少し気づくかんじ


おき子、自室にもどり、OKITEをベッドの布団の中にしまう



OKITE「今のはどなたですか?」

おき子「わたしの婚約者
びっくりした…
あんたに集中しすぎたわ」

OKITE「ハヤオさんですね?」

おき子「そう」




<シーン>暖炉のあるリビング/夜


風呂に入るハヤオ
食事の準備をするおき子
一見、どこにでもある結婚前の若いカップルの生活
おき子の部屋ではOKITEの目がうっすらひかっている
何かを学習してるAI
忍び寄る、今はまだ何かわからない
希望のような絶望のような、ざわざわした予兆


何を思う?おき子の横顔

(汽笛の音)


つづく



毎回、最後にミニコーナー
おき子さんの朝起きへの道、ステップその7
朝起きたら、すぐにカーテンを開け、朝日を浴びれば、二度寝を防げます

「朝☀おき子さん」また来週もみてね!